バリミアモンド
打明話


タイトル
『バリミアモンド』 varii mia mondo
このタイトルはエスペラント語で、英語で言うところの
change my world です。
物語が進むにつれて変わってっゆくオスタンの姿を表したしたタイトルです。
ストーリー
魔王に奪われた身体を、魔物を倒すことにより、取り戻してゆくストーリーです。
漫画の神様手塚治虫先生の『どろろ』を、意識しなかったと言えば嘘になりますが、
オスタンが身体を取り戻してゆく過程で、人間の業や残酷さ等を取り上げられればと思っていました。
しかし、そうすると、話が物凄く暗く重たくなるので、小動物を仲間にし、コミカルな感じでを意識して作成しました。

その際、いくつかボツになった案があります。
当初、オスタンが人の身体を取り戻す過程で、徐々に動物とのコミュニケーションが取れなくなる予定でした。
耳を取り戻すことにより、人間の話は聞こえるが、動物の声が聞こえなくなる。
口を取り戻すと、動物に言葉が通じなくなる…
目を取り戻すと、漫画がカラーになる…と言うのを考えていましたが、諸々の都合や事情によりその設定はボツにしました。

また、オスタンが魔王になるというのは、プロローグ時から考えていました。
その際、タルポ達仲間が人間の手により惨殺されて、その怒りで…というのが当初の予定でした。
1話目のテルポのお見送りのセリフなども、実はその伏線だったのですが…
7話目に入り、オスタンが作者の思惑とは違う思考をし始め、当初の予定通りアルと決着を着けることが出来なくなった為、運命の女神ロージィに、幻覚を見せる能力を与えざるを得ませんでした。
キャラクター
オスタン
これほど主人公の姿形がコロコロ変わる漫画もなかろうと言う主人公です。
骨時代あさりよしとお先生の『ワッハマン』を意識しなかったといえば嘘になります。
と言うか、骨によるコミカルな動きは、かなり意識しました。
ただ、主人公がセリフを発しないというのは、想像以上に面倒くさく、通常主人公の顔アップでセルフを言わせれば済むシーンも、全身を描いて動きを見せて、通訳する相手も描かねばいけない…
ただ、その動きが皆さんにご好評だったのは、嬉しい限りです。
また、彼の名前、名付け親はタルポです。
物語の途中で名前を思い出し、その名前に変えようかとも思いましたが、オスタンの名前が定着してしまったので、あえて最後までその名前で通してしまいました。

タルポ
最初の仲間で、おっさんモグラです。
時々…と言うか、かなり、スコップを描き忘れています。
今回はキャラクターをかなりデフォルメして、描くスピードを上げようかと思っていましたが、彼の毛並みは描くの面倒でした…
かなり行動的なキャラクターであった為、オスタンの通訳など、かなり便利なキャラクターでした。
個人的には結構お気に入りのキャラクターです。

チママ
臆病なスッポンキャラです。
臆病なくせに毒舌。弱いくせに毒を吐いて、いつも後悔しています。
ただ、すっぽんなので、地べたの低い位置にいる為、画面になかなか入らず、出番が思ったより少なくなってしまいました。
対水中用のキャラだったのですが、その用途で活躍することはありませんでした。

コロンボ
ロサンゼルス市警の警部補さんじゃないです。
鳩をエスペラント語に訳すとkolomboになるので、命名。
元帝国軍の伝書鳩をしていました。
おべっかを使いのが上手いのですが、それ以外の特徴的なキャラ設定がないので、いまいち使い辛いキャラクターでした。
また、彼は常に飛んでいるので、チママと同一画面に収めるのが難しく、出番を増やせませんでした。

エシィ
今作品のヒロイン…のハズ…
当初タルポ達の通訳役として活躍し、オスタンと恋に落ちて、魔王となったオスタンを救うハズでした。
自然と交信できますが、通訳として必要なくなってしまったので、何やら中途半端なキャラになってしまいました。
その為、彼女のには、ちょっとハードな過去を与えましたが、それも活かしきれているとは…
本当はオスタンとの恋も、もう少し時間をかけて、じっくり育めればよかったのですが…
オスタンが魔王になって、エシィが次期勇者になると言う案もあったのですが、キリがないので没。
しかも、彼女の髪型、個性をつけようと思ったのですが…裏目に出ました。
ベタ面倒なのなんのって…

運命の女神ロージィ
彼女は当初より魔王を作り混乱を生み出す悪の女神でした。
それをなるべく、解らないようにと、誤魔化してきましたが、途中からラスボスは運命の女神じゃないか?との予想が意外と多く、誤魔化しきれなくなって、それらしい行動を明白に取らせることにしました。
口先ばかりで、本当に役に立たない女神でした。
しかし、あの自己中な性格が、意外に人気があったのは、作者も驚きです。

魔王アル
彼のマッスルな肉体美は、描いてて楽しかったです。
この物語のもう一人の主人公のハズでしたが、彼の苦悩をもっと丁寧に細かく描けると良かったですね。
髑髏の事をエスペラント語でマルディカと言い、それのメモをアルディかと読み間違えてこの名前が決まったのは、内緒の話です。
実は、6話のおバカ勇者一行の話は、外伝として描こうかと思っていたのですが、話数短縮のために使いました。

でんがな&まんがな
自称魔王軍の双璧の旅の猫漫才師。
キャラの位置づけとしては、ロケット団やドロンボー的な所です。
本作のギャグ担当。
普通に人間がやったら、寒いギャグも猫がやると和み笑いも生まれると、かなり作為的に作りました。
中盤以降ネタが尽きてきたのは、内緒の話です。
でも、描いていて楽しいキャラクターでした。
読者の人気も上々。
彼らは狙い通りでした。
総評
もともと『バリミアモンド』は、アンチ人間社会をテーマにしようと始めた漫画でした。
その為、人間を徹底的に嫌な存在に描こうと思っていました。
実際連載当初、個人的に色々ありまして、軽い人間不信でした。
それから、6年色々な人と関わり、人の優しさに触れ、人間批判のみではない、そんな内容に徐々になっていきました。
結局環境破壊や自然保護と言うようなテーマにシフトしていきました。
最初はこんな説教臭い漫画にするつもりなかったのですがね…
とにかく、6年間もこのような漫画にお付き合いくださり、本当にありがとうございました。
データ
連載期間
2006/8/20〜2013/3/2
総ページ数
410ページ 全7話+1話